ボクサーVS女子レスラー 5ページ 「金本、準備はいいね?」 高野が俺にスパー開始を促す。 「ああ」 「みんな、異種格闘技戦も勉強の一つだ。  しっかり見ておくんだよ!」 「はーい、頑張ってください!」 「高野さん、そいつギタギタにしちゃってー!」 リングの外から高野に向け黄色い歓声があがる。 ふん、見てろ。すぐに悲鳴に変えてやるからな・・・ 「澤田、ゴングお願い」 「うん、じゃあ鳴らすよ」 カーン! よし、少し予定は狂ったが、ついにこいつらに復讐する時が来た。 俺の一ヶ月もの特訓の成果、存分に見せてやる! 俺は香と戦った時のようにいきなり攻めたりはせず、 高野の攻撃が届かない間合いで様子を伺った。 こいつらの腹が異常な程に打たれ強いのはもうわかっている。 ボディーブローが無効であるならば・・・ それなら顔面を打てばいいのだ。 特に、アゴを打たれれば嫌でも効いてくるはず。 俺は離れた間合いから一気に高野の懐に飛び込み、そこで モーション無しの左ストレートを奴のアゴに突き上げた。 ガツッ! よし、クリーンヒット! と、同時に高野が俺に掴みかかってきたが、 俺はそれを素早く後ろに跳んでかわす。 「ちっ・・・」 掴みそこねた高野は一つ舌打ちをして、俺を睨みつけた。 よし、作戦通り! この体重差だ、スピードは俺の方が圧倒的に上回っている。 このヒットアンドアウェイ戦法をやり続ければ、奴は 手も足も出ないだろう。 そして奴が効いて後ろに下がりだしたら、その時は 連打で一気にカタをつけてやる! それから俺は何度も高野のアゴにストレートを見舞った。 打っては、離れ、打っては、離れ、打っては離れ、 そうやって何度もパンチを当てていった・・・ だが、高野は一向に後ずさりすることなく、 効いた様子も見せない。 くっ、この化け物め!これならどうだ! さらに奴のアゴにパンチを重ね、素早くバックステップする… バムッ! !? その時何かが背中に当たった。 一瞬だけ後ろに目をやってみると、それはコーナーポストだった。 踏み込んだ分と同じ距離だけ下がっていたつもりが、高野の プレッシャーに押され、無意識のうちに 下がる距離が増えていたというのか…? 「フフフ・・・ようやく追い詰めたよ」 奴が舌なめずりをしながら俺との距離をゆっくり詰めてくる。 ま、まずい、なんとかしてここから脱出しないと! 高野は向かってやや左側から接近してきている。 ここは右に逃げて後ろに回り込もう! 俺は体制を低くして素早く右にサイドステップした。 …しかし ガシッ! なんなく奴に左腕を掴まれてしまった! しまった、右側を空けていたのは罠だったのか・・・ 俺は必死で奴の手を振りほどこうとした、が、ビクともしない! そして高野は俺の抵抗をものともせず、軽々と 左腕を上にねじ上げていく。 間接の可動部分の限界を越え、激しい痛みと共に 左肩がミシ、ミシ…と嫌な音を立て始めた。 「ぐ、ぐぁぁ・・・!!!」 「ハハハ、ほらほら、どうしたの? 早く逃げないと肩が外れちゃうわよ」 笑いながら奴が楽しそうに言う。 だが、次の言葉は思わず背筋が凍る程の恐ろしい声で発せられた。 「女の顔を殴るなんて…ただじゃすまさないからね…  このスパーも練習のうちだから、ここでアンタを殺しても  事故で済まされるのよ…!?」 それを聞いて俺は震えが止まらなかった。 肩の痛みを忘れる程に恐怖していた。 だが次の瞬間、『ゴリャッ』といった不気味な音と共に 今までとは比べものにならない痛みが肩に走り、 俺をむりやり現実に戻させた。 「ぎゃあああああああああああああ!!!!!!」 「ありゃりゃ、とうとう肩が外れちゃった。  これじゃもう自慢の左が打てないよねぇ〜  どうするの、ボクサー君?」 「ぁぁああああああああああああああぁぁぁぁ!!!!!」 今まで経験した事の無い激痛に、俺はその場にうずくまって ただただ叫ぶことしかできなかった。 「あ〜あ、たかが脱臼ぐらいでそんなに痛がっちゃって…  うちのクラブでは、脱臼、骨折は日常茶飯事だけど  誰もアンタみたいに泣き叫んだりしないよ?  まったく、男ってのはか弱い生き物ねぇ・・・」 上で奴が何か言ってるが、 今の俺には聞き取ることができなかった。 「どれどれ、かわいそうだから元に戻してあげようか」 高野は再び俺の左腕を掴んできた。 そして・・・ メキィッ…! 「…!! あがぁあああああァァァァァァ!!!!!!」 その瞬間、脳髄まで響くような痛みが全身に走った。 「ん〜? あら、フフフッ  ちょっとはめる位置がずれちゃってたみたいね」 おおお、俺の左腕が・・・妙な方向に・・・!! この女・・・完全に俺をいたぶって楽しんでいる・・・! 「じゃあ、次いくよ」 そう言いながら、今度は俺の髪を掴み、 うつむいていた顔を無理やり上げられ 左右の頬に往復ビンタを放ってきた。 バシッ!! バシッ!! バシッ!! バシッ!! バシッ!! その一発ごとに歯が次々と折れていき、リングのマットは 俺の血で真っ赤に染まっていく。 「それッ!」 バシイィィッ!!!! より力を込めた最後の一発で、俺はきりもみ回転をしながら リングの端まで吹っ飛んだ。 駄目だ、もう・・・立てない・・・ 意識が・・・薄れて・・・いく・・・ 「いいぞいいぞ高野さんー!」 「もういっそそいつ殺しちゃってー!!」 周りの歓声に手を挙げて応えながら、高野が俺の方に歩いてくる。 そんな・・・まだ何かしてくるというのか・・・!? ・・・立たなきゃ・・・ ・・・このままじゃ・・・この女に殺されてしまう・・・ [ページ6へ] [TOPへ]
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