男殺し・河上加代・２




２．校門前



何時ものように俺は午後一時に学校へ向かって愛車のフルカスタムのバルカンを走らせた。

ちょうど校門に入ろうとした瞬間、見たことのない女子生徒に声をかけられた。

「松本義重さんですよね？ちょっとお話があるので来てもらえますか？」

俺は喜んでついて行った。こんな展開は、間違えなく愛の告白だろう、なんて
思いながら彼女のあとをついて行った。

するとそこは私立聖亞学園じゃないか。彼女は「こっちです」といいながら裏の門から
入っていった。俺も遅れまいと後を追っていった。

さすがにスポーツ学校だ。部室がたくさんある。

周りをキョロキョロ見渡していると彼女が「ここです」、と言い一つの部室に入っていた。

上には「バレー部」って書いてある。

俺は、その後を期待しながら、ウキウキ気分で足を踏み入れた。

（入るんじゃなかった・・・もっと警戒するべきだったんだ・・・・・・）



[男殺し・河上加代・３]

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