ボクサーVS女子レスラー ページ4 あの三人の中の誰が言いふらしてるのかは知らないが、 俺が一年の女子に負けたという事実はあっという間に校内に広まり、 今や全校生徒の知るところとなっているようだ。 で、俺はあの屈辱の日から一ヶ月間、学校を休んでいた。 学校に行くのが嫌だったというのもあるが、本当の理由は 香にリベンジを果たすため、近くのボクシングジムに 通っていたのだ。 そこで連日のスパーリング。 普通なら、入門してから2、3ヶ月はスパーをさせて もらえないものだが、インターハイ優勝経験があって この世界で少しは名の知れていた俺は、すんなりと やらせてもらうことができた。 相手は俺より背の高いプロ選手を選ばせてもらい、時には ミドル級の選手とも殴り合った。 そんな中で俺は大柄な相手との戦い方を見つけ、次第にそれを 体に覚えこませていった。 そして俺は今、一ヶ月ぶりに女子レスリング部部室のドアの 前に立っている。 香・・・今からすぐリングに這わせてやるからな・・・! ガチャッ 事前に気合いをいれ、ドアを開ける。 部室の中には、およそ30人程の女子部員がいて それぞれ自分の練習メニューをこなしていた。 俺はその中から香を見つけようと、一人一人 顔を確認していったのだが・・・ ・・・いない・・・ 今日は休みなのだろうか… それとも、まだ来てないとか…? ・・・・・・ …考えててもしょうがない。 こんな事はここの部長に聞いた方が早いよな。 俺は、スパーリングしている部員にリングの外から大きな声で 指導している高野に、香の事を聞くことにした。 「おい高野、香はどうした!?」 「・・・ん? なんで男がここに入ってきてんのさ!!  って、なんだ、金本じゃないか。  ずいぶんと久しぶりだねぇ。香が寂しがってたよ」 「その香はまだ来てないのか?」 「え? ああ、アイツは今日練習休みだよ。  なんか2週間ぐらい前からバイト始めたらしくて、  それからは月・水・金の週3回しか練習に来ないんだ」 ・・・くそッ、そうなのか。 せっかく今日はすこぶる体調が良いのに・・・ 「アンタ、香になんか用なのかい?」 「ああ、試合を挑みに来たんだ」 「何、試合だって?  こないだあんなにあっさりとKOされたってのに?  まったく、まだ自分の弱さがわかってないみたいだねぇ」 くそッ、口の悪さは相変わらずだな。 まあ、今コイツと言い争っても仕方がない。 また明日来ることにしよう。 「香がいないのなら今日はこれで帰る。  また明日来させてもらうからな。  あの女によろしく伝えとけ」 そう言って俺は高野に背を向け、この部屋を出ようとした。 しかし・・・ 「待ちなよ!」 ドアのノブを掴んだ俺を高野が呼び止めた。 「なんだよ?」 億劫そうに顔だけを奴の方に向け、応える。 すると高野はニヤリと笑いながら 「アンタ、確か前アタシとも戦りたいって言ってたよね。  せっかくだから今ここでやっていくかい?」 と、スパーリングを申し込んできた。 今から高野とか・・・ うーん、できればコイツは香を倒してから 叩きのめしてやりたいんだが・・・ というのも、先に高野を倒してしまうと、香が恐がってしまって 勝負できなくなる恐れがあるからだ。 でも、このまま何もなく帰るというのもアレだしな… ・・・よし 「わかった。やってやろうじゃないか」 俺は奴の申し出を受けることにした。 「おっ、そうかい。なら今すぐリングに上がりな。  おい冴木、辻村、悪いけどいったんスパー中断して  リングから降りてくれ。  今からアタシがあの男とやるんでね」 そういつもの大声で高野が言うと、周りからは 「えー、高野さん男とスパーするんですかー!」 「あ、アイツ、ボクシング部部長の金本じゃない?」 「へー、あの人がそうなんだ!」 「クスクスッ、この部で一番弱い香に負けるなんて、  よっぽど弱っちぃのね」 といった声が次々にあがり、やがてそれは俺を蔑む 笑いへと変わっていった。 …ちくしょう、女ってやつはどうしてみんなこうなんだッ! 俺は嘲笑と侮蔑の渦をくぐり抜け、リングの上で 高野と向かいあった。 この怒りは、全てコイツにぶつけてやる・・・ [ページ5へ] [TOPへ]
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