「えっ? 曹長殿この海賊狩りのゾロを我々二人でですか?」 まだ年若く実戦経験もなさそうな兵卒が、明らかに不安げな表情で、自分たちよりさらに年少である 黒ぶち眼鏡の女曹長にすがるように言葉をかける。 無理もない、今彼らの目の前にいる男は、虚空に意思の欠けらのもない視線を泳がせ、半笑いの口元からは 涎をだらしがなく滴らせており、さらには糸の千切れた操り人形のように四肢を力なく投げ出してはいるが 紛れもなくイーストブルーに蛮勇をもって謳われたあの海賊狩りのロロノア・ゾロなのだ。 「心配要りません、あなたたち二人もいれば十分です」 「しっ、しかしこの男は…」 ゾロの犯してきた蛮行を考えれば当然といえば当然の兵卒の抗議を遮り、女曹長は眼鏡の奥の瞳にどこか寂しげな色を浮かべ 「大丈夫です、もうこの男、、、ロロノア・ゾロには凶刃を振るう力も、悪魔の実の能力者用の拘束着も必要ありません。 さあ、安心して獄舎に連行してください、後の手続きは私が行いますので」 「は、了解しました、たしぎ曹長!これよりロロノア・ゾロを連行致します!」 二人の兵卒は敬礼し終わるとゾロの両脇にそれぞれ肩を差し入れ今や歩く力もない賞金稼ぎの脚を引きずりながら 連行していこうとしたが、背後からたしぎに呼び止められた。 「あっ、待ってください、これもいっしょにゾロの独房に入れてあげて下さい」 と一本の刀を差し出した。 この正気の沙汰とは思えない発言に青くなりながら 「な、なにをおっしゃるんですか曹長!!この男がどんな男かご承知のはず!それもその刀はわど… 「和道一文字」じゃないですかっ!?そんな世界に21本しかない大業物をこんな奴と閉じ込めたら、後で どんなことが起こるか判りやしれませんぜ!」 兵卒はこればかりは曹長の命令を聞くわけには行くまいと必死になって食い下がるが、 「スモーカー大佐には了解は頂いております。なにか問題があったら全責任は私が負いますから、、、 それに先程もいいましたが、その男には何の力も残ってはいません。 この刀ももはやこんな使い方以外には彼にはもう」 そういうとたしぎはすっ、と刀をゾロの前に差し出した。二人の兵卒はこれから起こりうる最悪の事態を想定して 硬く身じろぎしたが、その最悪の事態は起こらずその代わりに 二人の目の前で信じられない光景が繰り広げられた。 「和道一文字」を見るや、相変わらず焦点の合わない視線はそのままにゾロは初めておもちゃをもらった幼児のような 屈託のない笑顔を浮かべ、 「あっ、あっく、くいなぁ、くいなの、、、くいなのぉ」 と口走り、いとおしむかのように刀を押し戴くや、なんと刀身を己の股間に擦り付けるばかりかあまつさえ、浅ましくも 柄の先を布越しに己の後門の部分に押し当て始めたではないか。 「く、くふぅっっっ、あっあびぃっ、きゅっ、くっ、くいなぁぁぁ」 後門を突きまわすたびに、嬌声とも喘ぎ声ともつかない声をあげるゾロを兵卒たちは しばし茫々とした表情で見つめていたが、この後に続くであろう更なる賤しみに満ちた行為を 見るに忍びないといった表情で、たしぎは自慰行為にふけるゾロから幼子に対するかのように優しく刀を取り上げた。 ゾロはなにか、かけがえのないものを奪われたかのような不安そうな表情で必死になって 「和道一文字」を取り返そうとするが、その手は虚しく虚空をつかむ。 「さあ、これでもうお分かりでしょう、、、もうこの男にとってこの刀は人を殺めるものではなく、そう… これから永く続く独房での暮らしでの拠り所でしかないのですから。ですから安心して連行してください」 力なくそう言うと、たしぎは悄然と官舎の方へ重く足取りを向けて去って行った。   [たしぎ編10ページ]
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