[男殺し・河上加代・8] 1.始動 あたしは、久々に学校に顔を出した。 トレーニングをするためだ。幼いときからバレーボールはやってきた。この身長もその為。その他は水泳ぐらいだけ。 もともと、筋肉がつきやすい身体だった。そのため、あっという間に今の身体を手に入れた。 正直、喧嘩なら絶対に勝つ自信しかない!!って言うか負けるイメージなんって全くない、今までの人生 17年間勉強以外は人に負けた事もなかった。 今回の地下プロレス出場に関しても現時点で負ける要素がみあたらない!! でも、あたしは腐ってもアスリート。試合前にはトレーニングをしなければ気がすまない。 だからといって格闘技のトレーニングをするつもりは全くない。筋力トレーニングばかり。 ちなみにあたしは格闘技の心得は全くない。あるとすれば、父の影響で幼少の頃から大好きだった 「プロレス」を観て喧嘩や仲間の高野に技を試すぐらいだ。 今大会の相手はどんな奴かは試合当日のリング上でしかわからない。 幼い頃から武道ばかりを学んできた奴かもしれない。 しかしルールがない試合ならただの子供の喧嘩。本当の 「なんでもあり」だ。今流行の「なんでもあり」とは全然違う。 目潰し、爪剥ぎ、ラビットパンチ、等々・・・・・ そして、男にとって「最恐」に恐ろしい技、急所攻撃・・・・ ある種、本当の「プロレス」なのかもしれない。 そしてこれだけ自由な試合形式なら絶対に負けない!! しかも、相手を殺しても罪にはならない・・・・・ あたしの中にある、どす黒い物がグングンと大きくなっていく。 ・・・・・好きなだけ相手をボコボコにし、好きな時に試合を終わらせられる・・・・・ 全て、このあたしの気持ち次第で相手の一生を決められる・・・・・・ なんて素晴らしいことなんだろう!!! 最初は軽い気持ちでの出場も、身体を作り始めてからは、小学生が指を折りながら 遠足の日を数えている気持ちと同じになった。ようは心の底から楽しみ。 早く試合をしたい!!目の前で相手が倒れ込んでいる。あたしにやられたんだ。 ・・・最高の快楽・・・・ そんなことを思いながら使い慣れたトレーニングマシーンを働かせた。 マシーンが悲鳴をあげている。 ・・・・・なぜか、あたしの下半身は濡れている・・・・・・・ あたしは、自分でも嫌と思うぐらい「ひどい女」だ。 [9ページへ] [戴き物展示場へ]
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